「そろそろ親の生活に手助けが必要かもしれない」と感じたとき、選択肢の一つになるのが訪問介護です。訪問介護は、ホームヘルパー(訪問介護員)が自宅を訪れ、日常生活のさまざまな場面をサポートしてくれる介護保険サービスです。この記事では、訪問介護の基本的な仕組みと、どのような人が利用できるのかを解説します。
訪問介護とは
訪問介護は、介護保険制度に基づくサービスの一つで、訪問介護員(ホームヘルパー)が利用者の自宅を訪問し、食事や入浴といった身の回りの介助や、掃除・洗濯・買い物などの生活援助を行います。施設に入所せず、住み慣れた自宅で生活を続けながら必要な支援を受けられる点が大きな特徴です。
提供されるサービス内容
訪問介護のサービスは、大きく「身体介護」と「生活援助」の2種類に分けられます。
- 身体介護:食事の介助、入浴・清拭の介助、排泄の介助、着替えの介助、移動・移乗の介助など、利用者の身体に直接触れて行う支援
- 生活援助:掃除、洗濯、調理、買い物代行など、日常生活を支えるための家事援助
なお、生活援助は「利用者本人の生活に関わる範囲」が対象となり、同居家族全体のための大掃除や庭の手入れなど、本人の生活と直接関係のない家事は対象外となる点に注意が必要です。

身体介護と生活援助の違い早見表
| 区分 | 具体例 | 対象外の例 |
|---|---|---|
| 身体介護 | 食事・入浴・排泄・着替え・移動の介助など | — |
| 生活援助 | 本人のための掃除・洗濯・調理・買い物代行など | 同居家族全体の大掃除、庭の手入れ、ペットの世話など |
利用できる人の条件
訪問介護(介護保険サービスとしての訪問介護)を利用できるのは、基本的に次のいずれかに該当する方です。
- 要介護1〜5の認定を受けている65歳以上の方
- 要支援1・2の認定を受けている方(この場合は「介護予防・日常生活支援総合事業」の訪問型サービスとして提供されることが多く、内容や名称が市区町村によって異なります)
- 40歳以上65歳未満で、加齢に伴う特定の病気(特定疾病)により要介護・要支援認定を受けた方
つまり、単に「一人暮らしで不安だから」という理由だけでは対象にならず、まずは要介護認定を受ける必要があります。

利用するまでの流れ
訪問介護を利用するまでの大まかな流れは次のとおりです。
- 市区町村の窓口や地域包括支援センターに要介護認定を申請する
- 認定調査・主治医意見書をもとに要介護度が判定される
- ケアマネジャーと相談しながら、訪問介護を含むケアプラン(介護サービス計画)を作成する
- ケアプランに基づき、訪問介護事業者と契約してサービス利用を開始する
初めての場合は何から手をつければよいか分かりにくいものですが、地域包括支援センターに相談すると、申請から事業者選びまで流れに沿ってサポートしてもらえます。
よくある質問
Q. 要支援でも訪問介護は利用できますか?
A. 要支援1・2の方は、市区町村が行う「介護予防・日常生活支援総合事業」の訪問型サービスを利用するのが一般的です。内容や料金は市区町村によって異なるため、地域包括支援センターに相談しましょう。
Q. 訪問介護を使い始めるには、まず何をすればいいですか?
A. まずは要介護認定を受け、ケアマネジャーにケアプランを作ってもらう必要があります。認定を受けていない場合は、市区町村の窓口や地域包括支援センターに相談しましょう。
Q. 訪問介護と訪問看護はどう違いますか?
A. 訪問介護は生活援助や身体介護を中心としたサービス、訪問看護は看護師などによる医療的なケアが中心です。必要に応じて両方を併用することもできます。
Q. 1回の訪問時間はどのくらいですか?
A. サービス内容によって異なりますが、身体介護は20分〜1時間程度、生活援助は20分〜45分程度の枠で設定されることが多くあります。詳しい時間や回数はケアプランで決まります。
まとめ
訪問介護は、要介護・要支援の認定を受けた方が、住み慣れた自宅で生活を続けながら身体介護や生活援助を受けられる介護保険サービスです。利用には要介護認定の申請とケアプランの作成が必要になるため、気になる場合はまず地域包括支援センターやケアマネジャーに相談することから始めてみましょう。


コメント